WiMAXはパケット量の制限が比較的ゆるやかなので、家の固定回線代わりに契約を考えているかたもいるでしょう。日常的に動画を見るようなヘビーユーザーでなければ、家族4人で使ったとしても十分に実用的です。
しかし家で使うときに困るのがWi-Fiの電波の弱さ。
家で使うときにはWiMAX端末を身につけているわけではないので、通信端末とWiMAX端末が離れているときもあります。そうなるとWiMAX端末は家で使うWi-Fiルーターと違いそれほど広い範囲をカバーできないので通信が遅くなってしまうこともあります。
その電波の弱さをおぎなうにはWi-Fi中継機が最適です。
この記事ではWiMAXを家で使うならなぜWi-Fi中継機がベストな選択なのか、その理由とおすすめのWi-Fi中継機をご紹介します。
家でWiMAXを使うときに困る電波の弱さ
持ち歩き前提なのでWi-Fiの電波は弱い
WiMAX端末は持ち歩いて使われるものなので、次のような設計で作られています。
- 端末はできるだけ小さく、軽く
- バッテリーはできるだけ長時間もつように
強いWi-Fiの電波を発信するには大きなアンテナと電力が必要になります。そうなると端末は大きく、重くなってしまい、バッテリーの持ちも悪くなってしまいます。
持ち歩いて使うことを想定しているWiMAX端末は通信端末との距離が比較的近いことが多いのでWi-Fiの電波はそれほど強くする必要はありません。そのためWi-Fiのアンテナと電力は最小限に抑えられています。
でも家で固定回線代わりにWiMAXを使おうとしたらWi-Fiの電波の弱さがネックになってしまいます。
WiMAX端末と通信端末の距離はせいぜい10メートル程度が限界。障害物があるともっと狭くなるので、それほど広い範囲をカバーできるものではないと考えておいたほうがよいでしょう。
ホームルータータイプだと電波は強いが持ち歩けない
家の中で使うことを前提にしたWiMAXの機種もあります。
ホームルータータイプのL02です。
L02は内蔵しているWi-Fiのアンテナが大きいので強いWi-Fiの電波を発信します。
そのため、家の中だけで使う前提であればホームルータータイプもありでしょう。
しかしそれだとWiMAXのメリットである「どこでも使える」というのが難しくなってしまいます。
普段は持ち歩けて、家では強いWi-Fiの電波が欲しい
できれば
- 普段は持ち歩けて使える
- 家の中では強いWi-Fiの電波を発信できる
というWiMAX端末があれば理想的です。
そんな都合のよいWiMAX端末はあるのでしょうか?
あるものと組み合わせればそのようなWiMAX端末を作り出すことも可能なのです。
家で使うWiMAXの電波を強くする3つの方法
携帯タイプのWiMAXの電波を強くできれば家の中でも十分に使えるようになります。
その方法として考えられるのは次の3つ。
- クレードルを使う
- Wi-Fi中継機を使う
- Wi-Fiルーターを使う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クレードルを使う
携帯用のWiMAXにはクレードルが別売りされています。(※W06には専用のクレードルはありません)
クレードルの役割は次のようなものです。
- 置くだけで充電でき、常に電源が接続されている
- 有線LANが接続できる
- WiMAX、Wi-Fi両方の電波を強くする
クレードルを買うもっとも多い理由は「置くだけで充電できる」でしょう。
しかしWiMAXを家で使うには「電池切れがない」「Wi-Fiの電波を強くする」ということが重要で、クレードルはまさに携帯用のWiMAXを家で使えるようにするアイテムだと言えます。
Wi-Fi中継機を使う
Wi-Fi中継機はWi-Fiルーターの電波が届きにくい場所で使われるものです。
もちろんWiMAXも一種のWi-Fiルーターなので、Wi-Fi中継機でWi-Fiの電波を届きやすくすることができます。
外で使う時にはWiMAX端末だけを持ち歩き、家の中ではWiMAXの電波がよく入る場所に置く。コンセントに接続しておけば電池切れの心配もなく、Wi-Fi中継機でWi-Fiの電波を家中に届かせることができます。
Wi-Fiルーターを使う
Wi-Fiルーターの中にはWi-Fi中継の機能を持ったものもあります。
Wi-Fi中継の機能を使えばWi-Fi中継機と同様、WiMAX端末のWi-Fi電波を強くすることができます。
WiMAXを家で使うならWi-Fi中継機がベストな理由
WiMAXの電波を強くする方法を3つご紹介しました。
どれもWiMAXを家で使うならWi-Fiの電波を強くして快適に通信をおこなえるようにするものです。
その中でもベストな選択としてはWi-Fi中継機だと言えるでしょう。
その理由は、
- 十分な速度が確保できる
- 設定が簡単
- 価格が安い
それぞれ見ていきましょう。
十分な速度が確保できる
十分な速度を確保するにはWi-Fiの電波が強くなければなりません。
クレードルとWi-Fi中継機、Wi-Fiルーターを使ったときの電波の強さを比較すると次のようになります。
WiMAXでインターネット接続したときの実効速度は20Mbps〜80Mbps程度。
対してWi-Fi中継機やWi-Fiルーターは2.4G/5Gどちらの電波にも対応しているので700Mbps程度の速度が出せます。
さらにWi-FiルーターやWi-Fi中継機だとWiMAX本体と離れた場所に設置できます。WiMAX本体はWiMAXの電波が受信しやすい窓際などに置きWi-Fi中継機は部屋の中心部に置くなど、レイアウトを柔軟に変えられるメリットがあります。
その点クレードルだとWiMAX端末と離れた場所で使うことができません。
必ずしもWiMAXの受信状態が良い場所が部屋の中心にあるとは限らないため、ベストな置き場所を選択できないこともあります。
設定が簡単
一番設定が簡単なのがクレードルです。
置くだけでWi-Fiの電波が強化されるので何も設定する必要がありません。
Wi-Fi中継機だと設定が必要です。
とはいえ中継するWi-FiのSSIDを一回登録してしまえばその後は設定不要なのでそこまで手間はかからないと言えるでしょう。登録作業自体もWiMAX端末のWPSボタンでできるので、その他の通信端末を登録するのと何ら変わりありません。
Wi-Fiルーターだとちょっと面倒です。
Wi-Fi中継機として使用するにはWi-Fiルーターごとに設定方法が異なります。
最初に設定してしまえばその後は設定不要とはいえ、それでも二の足を踏んでしまいます。
価格が安い
クレードル、Wi-Fi中継機、Wi-Fiルーターのそれぞれおおよその価格は次のとおりです。
クレードル | 4千円前後 |
Wi-Fi中継機 | 3千円~1万円 |
Wi-Fiルーター | 4千円~2万円 |
Wi-Fi中継機やWi-Fiルーターの価格はさまざまです。
高価なものほどWi-Fiの電波も強くなりますが、WiMAXの電波を中継するとなるとそこまで高価なものは必要ありません。3千円程度のものでも十分な速度が確保できます。
WiMAXを家で使うならWi-Fi中継機で快適な通信をしよう
速度、設定の簡単さ、価格面からクレードル、Wi-Fi中継機、Wi-Fiルーターを比較しました。
速度 | 設定の簡単さ | 価格 | |
---|---|---|---|
クレードル | △ | ◎ | 〇 |
Wi-Fi中継機 | ◎ | 〇 | 〇 |
Wi-Fiルーター | ◎ | △ | △ |
このとおりWiMAXを家で使うならWi-Fi中継機がベストな選択と言えるでしょう。
その中でもおすすめのWi-Fi中継機はこちらです。
WPSボタンを使えばWiMAXとの接続はカンタン。2.4G/5Gのデュアルバンド対応で、最大750Mbpsの通信速度と32台までのデバイスが接続可能です。
内蔵アンテナを3つ備えWi-Fiの電波を強くつかみます。
もっと色々なWi-Fi中継機から選びたいならこちらの記事をどうぞ。